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▶10年後のクルマを取り巻く環境について

最近は、EVの話題が頻繁にクルマ雑誌の紙面を賑わせています。

 

その背景には、2025年のオランダとノルウェーでの内燃機関のクルマの禁止、続く2030年のドイツの内燃機関のクルマの禁止、そして2040年にはイギリスとフランスでも同様の禁止措置が取られることが深く関係しています。このように、世界の自動車をリードする欧州ブランドのお膝元で、次々とEVシフトを加速させる法規制が進んでいます。

 

各自動車メーカーに目を向けてみると、いち早くディーゼル脱却とEVシフトを宣言したボルボは、2019年以降はハイブリッド車とEVのみを展開させます。そして、世界最大の自動車メーカーであるフォルクスワーゲンは、2025年までにEVが占める割合を全体の25%まで引き上げるべく50車種以上のEVを市場に投入する予定です。ほぼ同様に、メルセデス・ベンツも2025年までに15~25%のEV比率を目指すとしています。

 

大衆車ブランドと高級車ブランドが2025年をEVシフトの第一ステージ「EVビッグバン」として、EV化を加速させています。このような動きは、マクラーレンやポルシェ、アストンマーティンなど、名だたる高級スポーツカーや、スーパーカーブランドでも同じです。2019年後半にデビューし、2020年に発売が予定されているポルシェ初の4シーターEV「タイカン」は、スーパーカーのEVシフトの象徴的なモデルとなることでしょう。

 

同時に、EVを普及推進すべく、急速充電ステーションというインフラ整備も急ピッチで進もうとしています。BMW、ダイムラー、フォード、フォルクスワーゲングループが設立した最大350kWのEV用急速充電ネットワークの合弁会社「IONITY(イオニティ)」は、2020年までにヨーロッパ全土に400ヶ所のEV急速充電ステーションを整備するとしています。

 

先進各国による法整備、世界第一位の自動車市場である中国での急速なEVシフトが、企業によるインフラ整備とEVの積極的な市場投入を加速させ、今後10年でクルマを取り巻く環境はガラリと様変わりすると思われます。

 

一世紀以上にわたり、我々の生活を豊かにする移動・物流手段として活躍してきた内燃機関のクルマが、これ以上の地球温暖化を食い止めるべくEVへと姿を変えようとしているのです。

 

国境を超え、企業の垣根を超え、同じ大きなビジョンに向けて一歩を踏み出そうとする時代の転換期の生き証人となるべく、AUTO JACKは、世界をリードする欧州の自動車事情を日本の皆さんに、いち早く臨場感をもってお伝えしていく所存です。

 

AUTO JACK編集部

 

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