3000台限定、史上最強最速の新型ミニJCW GP

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ミニは3代目となる新型JCW GPを世界限定3,000台で発売する。

 

3代目JCW GPは、ミニ史上最もパワフルなエンジンを搭載し、最も速くサーキットを疾走するという。ミニの専売特許である、「ゴーカートフィール」の極みへと駆け登る。

 

2人乗りの特別にパワフルで速いミニとは、果たしてどのようなクルマなのだろうか。

 

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▶期待を裏切らない外観

3代目となる新型JCW GPは、ダウンフォースを生み出す巨大なリアウィングの両サイドに刻印された「GP」のロゴが燦然と輝く。そして、コンパクトなハッチバックではまず目にしないサイドブレードのような前後のフェンダーフレア。その出で立ちからは「ミニ」ではなく「デカ」と呼んだ方が相応しいのでは?と思ってしまうほど。そして、18インチのホイールの奥からは、真紅の4ピストンの巨大なブレーキキャリパーが顔をのぞかせる。

 

一方、レースカーのようなフロントのリップスポイラーとリアディフューザー、そしてユニークな細長いサイドミラーの装着は見送られた。とはいえ、コンセプトモデルを可能な限り忠実に再現しており、ファンにとっては嬉しい限りだろう。

 

▶ミニ史上最強の300ps超のエンジン

3代目となる新型JCW GPには、2.0ℓ4気筒ターボが搭載される。しかも、そのパワーは、ミニ史上初となる300ps超の306ps。感の良い方なら、ピンとくるだろう。BMWのFFプラットフォームの300ps超のエンジンと言えば、「X2 M35i」や「M135i xDrive」に搭載されているBMW最強の4気筒ターボエンジンだ。

 

306ps/5000~6250rpm、450Nm/1750rpmを発揮するBMW最強の4気筒エンジンは、ターボチャージャー、エキゾーストシステム、冷却システムなどに改良が施されている。2代目JCW GPの218psを優に超え、現行のJCWの231psを75ps上回る、ミニとしては規格外のパワー。そのパフォーマンスは、0-100㎞/h加速を5.2秒でこなし、最高速度は265㎞/hに達する。それにしても、ボディの大きさから考えると、1750回転で450Nmものトルクを発生するとは恐ろしいほどにパワフルだ。

 

組み合わされるトランスミッションは、ZF製の8速AT。このトランスミッションには機械式のディファレンシャルロックが備わっており、ミニにとっては獰猛とも言える強大なパワーを余すことなく前輪に伝える。

 

ミニの体躯から考えると、ちょっとパワフル過ぎる…本当に手なずけられるだろうかと思わないこともない。なぜなら、BMW最強の4気筒エンジンを搭載する「X2 M35i」と「M135i xDrive」は、どちらもxDriveにより四輪全てを駆動してパワーを路面に伝える。一方、3代目JCW GPは、FFの「ゴーカートフィール」の究極モデルだけに、前輪だけで300ps超を受け止めることになる。しかも、この3つのモデルの中では、ボディサイズが最も小さい。

 

この点、3代目JCW GPは通常のJCWより10㎜車高が下げられ、シャシー剛性も大幅に向上している。そして、ディファレンシャルロックと「ダイナミック・スタビリティ・コントロール」を協調させることで、コーナリング時のアンダーステアとオーバーステアを最小限に抑える。サーキット走行の際は、「GPモード」を起動させると、とことんコーナーを攻められるそうだ。エンスーにとっては、非常にそそられるギミック。

 


Source : YOUCAR

 

▶3代目JCW GPはFF最速を目指す

3代目JCW GPは、ニュルで2代目JCW GPが持つ8分23秒を上回る「7分56秒69」を叩き出し、ミニ史上最速の称号を手に入れた。とはいえ、シビックタイプRが持つ、「FF最速の7分43秒80」に比べると随分と差があることは否めない。

 

ほぼ同じパワーであるFF世界最速のシビックタイプRに10秒以上もの差をつけられたままの状態を、ミニが納得する訳がない。そう、2代目JCW GPのタイムは、あくまでミニのFF世界最速までの「第一関門」に過ぎない。

 

3代目JCW GPは、シビックタイプRや、メガーヌR.S.トロフィーRよりも明らかに小柄で、軽い。この軽さによって、JCW GPはパワーウェイトレシオでライバルよりも優位に立つ。

 

ライバルと同等のパワーを備え、ライバルよりも軽いとくれば、ミニがFF世界最速の座を獲得することも夢ではないのではないだろうか。

 

▶今後の展開

生産台数は、2代目JCW GPよりも1,000台多い、世界限定3,000台。イギリスのオックスフォード工場で生産され、2020年3月から世界中のオーナーにデリバリーが開始される。

 

ジョン・クーパーが、小さなファミリーカーであるミニをレーシングカーへと変身させてから、およそ60年。

 

いよいよ、ミニ史上最強最速の「ポケット・ロケット」が発進する。

 

Photo source:MINI

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