イタルデザイン、GT-R50の製作風景を公開

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今年の6月29日、日産とイタルデザインは、初のコラボレーションとなるGT-R50を発表。GT-R50は、日産GT-Rの50周年とイタルデザインの創立50周年を記念したワンオフマシンだ。マシンの開発と組み立てはイタルデザインが手掛け、デザインは日産のロンドンとサンディエゴのデザインセンターで練り上げられた。

 

7月12日には、GT-R50は、イギリスのウェスト・サセックス州で開催された世界的なモータースポーツイベント「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」で、ワールドプレミアを果たす。その反響は大きく、ワンオフマシンのGT-R50は、50台限定で生産されることになった。

 

価格は、1台およそ1億1,600万円(2018年11月10日時点)。日本車としては、破格中の破格。正真正銘の、スーパーカーだ。

 

そんな特別なGT-R50の製作風景を、マシンの開発と組み立てを手掛けたイタルデザインが、公開した。

 

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▶イタリアの老舗魂に舌を巻く

近未来的なデザインのGT-R50の製作は、デザインとは真逆の手作業による鈑金。イタルデザインが誇る40年戦士の熟練工達は、GT-R50のために自作した専用の道具を用いて、ベース車両より54mm絞り込んだ見事な流線形を造り上げた。もはや、鋼鉄のアート。

 

製作風景の中でも、ハンマーを振り下ろしてポディパネルを成型するシーンは、とても印象的だ。ハンマーが打ち付けられるたびに、職人からGT-R50に命が吹き込まれていく。

 

テールライトは、3Dプリンターで製作。スタートレックの宇宙戦艦を連想させるような凝ったイルミネーションも、この3Dプリンターによって実現した。丸形のテールライトの点灯を見るたびに、「ワープしそうなぐらい速い」と思ってしまう。

 

インテリアへのこだわりも、一級品。ダッシュボード、センターコンソール、ドアパネルには、カーボン製パネルのマットフィニッシュとグロスフィニッシュのコンビネーションを採用。イタルデザインの気鋭のデザイナーが考え抜いたコンビネーション。

 

シートは、ブラックレザーとアルカンターラの絶妙な組み合わせ。カスタムメイドのカーボン製ステアリングには、シートと同じくアルカンターラがあしらわれている。カーボン製ステアリングと、レースカーのようなデザインのメーターが一体となることで、レーシーな雰囲気は最高潮へ。

 

極めつけは、ゴールドでまとめられたリアウィング。巨大な可変式リアウィングが電動でせり上がるシーンは圧巻。イタリアの老舗魂に、舌を巻く次第だ。

 

Movie:Italdesign Official

 

▶GT-R50のスペック

GT-R50のエンジンは、3.8ℓV6ツインターボ。専用のチューニングが施され結果、パワーは、720ps/780Nmを発揮する。ベース車両のGT-R NISMOが600ps/652Nmであることを考えると、もはや別の車だ。

 

レースカーのスペックを備えるエンジンは、GT3のレースで培った技術を惜しみなく投入しており、レース仕様のターボチャージャーとインタークーラー、強靭なパワーに耐えうるクランクシャフト、ピストン、ベアリング、コネクティングロッドで構成される。

 

もちろん、吸排気系システムもハイパフォーマンスを最大化すべく改良されている。そして、怒涛のパワーを余すことなく路面に伝えるため、専用のチューニングは6速DCT、ディファレンシャル、ドライブシャフトにまで及ぶ。

 

一方の足回りは、GT-R50のために最適化されたビルシュタイン製ダンパー、フロントが6ピストン、リアが4ピストンのブレンボ製ブレーキを備える。21インチの専用ホイールはミシュラン パイロット スーパースポーツを履く。サーキットでも破綻を許さない、揺るぎないグリップ力によって、ドライバーの思い通りのハンドリングを提供する。

 

日本製のスーパーカー、GTR-50。日本の公道を疾走する姿を、早く見たい。

 

▶今後の展開

いつ発売されるかは、公表されていない。しかし、今回、イタルデザインがこのような動画を公開したことから、時期の発表はそう遠くないかもしれない。

 

とはいえ、芸術品のようなGT-R50。世界中からすでにプレオーダーが入って、完売している可能性は高い…

 

Photo source:ITALDESIGN

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