7月18日、デンマークの世界的玩具メーカーであるレゴ社は、1964年制作の映画「007」シリーズ第3作目「ゴールドフィンガー」で登場したボンドカーを忠実に再現したモデルを発表した。
このモデルは、レゴ クリエーター エキスパートシリーズに属する最新モデルで、レゴブロックの中でも組み立てるのが最も難しいモデルの一つだそうである。
ちなみに、商品の正式名は、「レゴ クリエーター エキスパート ジェームズ・ボンド アストンマーティン DB5」という。
1290ピースあるブロックは、1:8スケールのモデルとなり、イギリス秘密情報部MI6の秘密兵器開発主任である「Q」が開発した様々な秘密の武器や小道具も忠実に再現されている。
価格はおよそ19,000円で、8月からレゴストアとオンライン通販で独占販売される。
シリーズ17作目「ゴールデンアイ」で使用された1965年式のDB5が、オークションでおよそ3億9140万円で落札されたことを考えると、レゴ製のDB5はかなりのお値打ち価格ではないだろうか。
アストンマーティン、「007」、レゴのファンにとってはマストアイテムかもしれない。
では、レゴによるボンドカーの再現ぶりをじっくりと見ていくこととしよう。
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▶デンマークのクラフトマンシップに脱帽
ボディカラーは本物そっくりのシルバー・バーチーで、シルエットはDB5の優美な流線形がブロックとは思えないほど精巧に再現されている。そして、ラッカー塗装されたシルバーのフロントとリアバンパーも秀逸である。
さらに、ボンネットを開けると、4.0ℓ直列6気筒エンジンがきちんと収まっている。
気になるパフォーマンスは、無限の可能性というところか。さすがに、どんなスーパーカーもレゴ製のマシンには敵わないようだ。
ちなみに、ボディサイズは全長34㎝×全幅12㎝×全高10㎝となり、棚にディスプレイすれば堂々たる存在感を放ってくれるはずだ。もちろん、自室でこっそりと遊ぶ際もリアルに楽しめることだろう。
この細部に至るまでの見事な再現ぶりには、脱帽せざるを得ない。
レゴの創業者オーレ・キアク・クリスチャンセンは、レゴの前身となる木製玩具を製造している頃から一貫して、「最高のものを作る」ことを徹底していた。製品の相手は子供であるが、そこに一切の妥協はない。
それは、未来を背負って立つ無限の可能性を秘めた子供たちへの愛情がなせる業であろう。
レゴブロックは、知育玩具としても世界中で不動の地位を占める。事実、幼稚園や保育園にも導入されており、その高品質さゆえ、10年戦士、20年戦士はざらであるという。
親に手を引かれて通っていた子供が親になっても、レゴは頑丈で壊れないのである。デンマークが世界に誇るレゴのクラフトマンシップに、改めて脱帽である。
▶ワクワクする小道具たち、ストーリーは無限にある
ブロックという限られた世界の中で自由を謳歌する天才は、秘密の武器や小道具でもその実力を大いに見せつける。
敵の追跡から逃れるため、回転式ナンバープレートを回転させて敵を翻弄し、フロントウィングに内蔵された機関銃はコックピットのギアシフトを後ろへ動かすと、その姿を現す。
これでいつでも迎撃が可能だ。
そして、後方からの敵の攻撃にはリアウィンドの後ろから防弾用の盾がせり出し、ショーン・コネリー扮するジェームズ・ボンドとボンドガールを護る。
それでも執拗に追いかけてくる敵には、ホイールのセンターナットから三つの刃を備えた手裏剣のような武器が回転しながら外へと突き出て、敵を蹴散らす。
センターコンソールのレーダー追跡装置を見ながら、運転席のドアに格納されている無線電話でQやMと交信するのはお決まりのシーン。いよいよ万事休すとなった時、脱出用シートを起動させ、ボンドカーから空へ向かって勢いよく脱出する。
これらのワクワクする秘密の武器や小道具は、ブロックで全て見事に再現されている。
これほどの精巧な再現モデルであるから、冒頭でも述べた通り、今回のモデルはレゴの中でも組み立てるのが最も難しい。
だからこそ、完成した時の満足感はひとしおたまらないそうである。子供の頃に戻って、自分流の「007」ストーリーを創り、遊んでみてはどうだろうか。
ストーリーの数は、無限である。
Photo source:LEGO
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