ジャガーは、同社から昨年発売されたコンパクトSUVのEペースに早くも装備のアップデートと、エンジンラインアップの追加導入を決定したようだ。成長著しい小型SUV市場において、ライバルと肩を並べるには、充実の先進装備とエンジンラインアップは必須である。
しかしながら、最新テクノロジーの導入がライバルより遅いと揶揄されがちなジャガーはEペースの早々のアップデートで、ネガティブなイメージを払拭しセールスに弾みをつけたいようだ。
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▶エントリーモデルのエンジンを追加
Eペースの現行のエンジンラインアップは、2.0ℓ4気筒ツインスクロールターボのインジニウムエンジンで、ガソリン2種(250ps、300ps)、ディーゼル2種(150ps、180ps)の計4種類となる(英国仕様)。今回は、エントリーモデルのガソリンエンジンが追加された。
エンジンは同様のインジニウムエンジンで、最高出力は200psとなり、0-100㎞/h加速は7.7秒となり、燃費はおよそ14.6㎞/ℓとなる。トランスミッションは、9速ATが組み合わされるようだ。
エントリーモデルとはいえ、日常使いはもちろん、山や海へのロングドライブも快適にこなす十分なスペックを備えている。SUVに興味があり初めてジャガーを買おうという方にとっては、魅力的なクルマに映るかもしれない。
▶アダプティブダイナミクスがオプション設定に
現行のEペース、実はアダプティブダイナミクス(可変ダンパー)のオプション設定がジャガーファミリーの中で唯一無いモデルだ。
ジャガーは、英国が誇るスポーツカーメーカーである。
軽やかで敏捷性に富んだ足回りは、たとえSUVであろうと、ジャガーには必須アイテムに違いない。1,000分の1秒ごとにダンパーの減衰力を調整するアダプティブダイナミクスの力を借りれば、どんな路面状況でもバランスを失わず動物的に速く走れるはずだ。
▶スマートセッティングは英国流のおもてなし
今回のアップデートの目玉は、Iペース譲りのスマートセッティングであろう。これは、キーや携帯電話のBluetoothから発せられる信号によってドライバーを識別し、最適なシート&ミラーポジションの設定や好みの室温設定だけでなく、好みのメディアを再生してくれる賢い装備だ。
スマートセッティングには学習機能があり、最大8人のドライバーの2,500通りのセッティングが記憶され、ドライバーの習慣や過去の走行ルートなどを学習し、自動で設定させることも可能だという。
例えば、帰宅の際に必ず自宅に電話をかける習慣のあるドライバーは、クルマに乗るなり、システムが自宅に電話をかけることへと誘導してくれるらしい。また、このシステムは、時間や場所、天候によってもそのセッティングが最適化されるというのだから驚きである。
ここまで来たかという感じが否めないが、使うと間違いなく便利だろうことは安易に想像がつく。さりげなく自分の要望に応えてくれる、AIによる英国流のおもてなし。
おもてなしには、相手からの思いやりを感じ、自然と感謝の気持ちが芽生える。それは相手がクルマであっても同じだ。安全かつ快適に目的地へと運んでくれるクルマをこれまで以上に大切にしなければと思わせてくれるシステムが、スマートセッティングかもしれない。
アップデートされたEペースは、動力性能や環境性能とは違う、より人に寄り添ったインタラクティブな第3の能力を備えた先進のSUVなのだろう。
日本での展開が待ち遠しい。
Photo source:JAGUAR
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