ブルーライオンが牙を剝いた、新型208登場

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プジョーは、目前に迫ったジュネーブモーターショーに先駆け、2代目となる新型208を公開した。

 

つい先日ルノーが発表した5代目となる新型クリオとは違い、先代とは見違えるほどに未来的なデザインを纏った新型208。スーパーミニのBセグメントにおいて、大きな存在感を放つだろう。

 

では早速、新型208の進化のほどをのぞいてみよう。

 

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▶新型508のデザインを踏襲した外観

外観でまず目に留まるのは、まさしくライオンを思わせる躍動感たっぷりのフロントマスクだ。左右のLEDヘッドライトの下に、新型508にも見られる「ブルーライオンが牙を剥く」ようなデイタイムランニングライトがあしらわれている。他社のクルマには見られない斬新さだ。

 

そして、フロントグリルに鎮座するブルーライオンの上のボンネット先端部分には、「208」のエンブレムが燦然と輝く。スーパーミニとは思えぬ凝った演出だ。能書き抜きにカッコ良く、AUTOJACK一同、一目惚れしてしまった。

 

サイドから見てみても、リアエンドにかけてのなだらかな傾斜、前後のホイールアーチにかけての膨らみなど、スポーティなスーパーミニのお手本のようなフォルムである。どんな道であろうと、「猫足」がいなしてくれるに違いない。足元のホイールは、オプションを含め15インチから17インチまで用意される。

 

ボディーカラーとコントラストをなすブラックルーフとルーフスポイラーは、そのスポーティさを一段と引き立たせる。そして、リアエンドの直線的なテールライトには、左右に縦3本のライトがアクセントになっている。ヘッドライトと同じデザインだ。

 

外観は、全体として一切の手抜き無し。プジョーの本気の本気が伝わる出来栄えだ。

 

▶他の追随を許さない近未来的インテリア

インテリアには、正直度肝を抜かれた。基本的には、新型508の3D iコックピットのデザインが反映されているが、その近未来感が半端ではない。

 

メータークラスターとタッチスクリーの配置、上下ともにフラットになったステアリング、エルゴノミックなシフトノブ、ピアノの鍵盤をモチーフにしたセンターコンソールのスイッチ類、助手席前のモノが置けるほど深くえぐれたダッシュボードなど、その一つ一つに「未来感」が宿っている。

 

メータークラスターは3D表示され、センターコンソールのタッチスクリーンに車両の操作系を集約することでスイッチ類を最小限に抑えた。ちなみに、タッチスクリーンのサイズは、5インチ、7インチ、10インチの3種類が用意されているようだ。もちろん、アンドロイドオートやアップルカープレイとの連携もバッチリ。

 

極めつけは、なんと言ってもスポーツシート。このシートであれば、ワインディングロードを攻めても、しっかりと身体をサポートしてくれるはずだ。

 

外観と内装、スタンダードモデルでこの出来である。いやがおう無しにも、新型208GTIへの期待が膨らむ。

 

関連記事:アバンギャルドの申し子、新型プジョー508SW

 

▶6種のエンジンラインアップ

新型208には、ガソリンエンジン4種、ディーゼルエンジン1種、フルEV1種の計6車種が発売される予定だ。

 

ガソリンエンジンは、4種全てが1.2ℓ3気筒ターボのFFである。ピュアテック75(75ps/111Nm, 5速MT)、ピュアテック100(100ps/205Nm, 6速MT)、ピュアテック100(100ps/205Nm, 8速AT)、ピュアテック130(130ps/230Nm, 8速AT)となる。

 

ガソリンモデルの最高速度は、ピュアテック75が170km/h、ピュアテック100(MT)が188km/h、ピュアテック100(AT)が188km/h、ピュアテック130が208km/hとなる。

 

ピュアテック130は、なかなかホットな動力性能ではないだろうか。

 

ディーゼルエンジンは、1.5ℓ4気筒ターボディーゼル(ブルーHDi 100)には6速MTが組み合され、100ps/250Nmを発揮する。最高速度は188km/hに達する。ディーゼルなのに、およそ1100㎏という車重は、ガソリンモデルとそれほど変わらない。ガソリン車と同じ重さで、ガソリン車よりもパワフルで同等の速さならば、ディーゼルに惹かれてしまう方も多いことだろう。

 

注目のフルEVモデルは、136ps/260Nmのパワーを発揮するモーターをフロントアクスルに備え、前輪を駆動する。最高速度は、150㎞/h。スポーツモードでの0-100㎞/h加速は、8.1秒。気になる航続距離は、エコモードで340㎞(WLTP基準)という。ちなみに、日常使い用として、ノーマルモードも用意されている。

 

50kWhのバッテリーは、ラゲッジルームの床下に収納されており、居住空間への影響はない。ラゲッジルームへの影響も最小限に抑えられており、荷室容量220ℓを確保しているそうだ。

 

充電時間は、7.4kW充電器で8時間、11kW充電器で5時間15分、100kWの急速充電器では30分でバッテリー容量の70%の充電が完了する。

 

▶ボディサイズ

新型208は、従来のPF1プラットフォームに別れを告げ、最新のCMPプラットフォームが採用されている。この最新のプラットフォームにより、車重は30㎏軽量化し、空力性能も向上したようだ。その結果、風切り音やエンジン音、そして振動も先代モデルよりも低く抑えられており、車内の快適性が改善されている。

 

全長:4,055mm × 全幅:1,745mm × 全高:1,430mmで、ホイールベースは 2,540mmとなる。 車重は、およそ1100㎏前後である。もっとも、EVモデルの車重は、およそ1500㎏である。

 

最近は、新型のポロをはじめ、Bセグメントでもどんどんボディが大型化している。そんな中、新型208はやや長いものの、小柄なボディを堅持してくれており、非常に好感が持てる。

 

▶今後の展開

新型208の正式発表は、3月のジュネーブモーターショー。受注は、この正式発表後、欧州から開始される。

 

新型208には、ポロ、A1、クリオ、C3というライバルが待ち受ける。しかし、新型208はライバルの大型化とは一線を画し、スーパーミニとしてのサイズ感を堅持しつつ、パワフルな動力性能を発揮する。おまけに、ライバルにはない完成度の高い未来的なデザイン。

 

新型208の総合得点は非常に高く、頭一つ抜けているように思えてならない。

 

 

Photo source:PEUGEOT

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