上質な「動と静」を兼備する、新型X7登場(後編)

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全長5m超、車重2.4tの巨体「新型X7」。その巨体には、ダイナミックな走りを可能にする、パワフルな4種のエンジンが息を潜める。

レッドゾーンまで、スロットルを開けた瞬間、切れ味鋭いハンドリングと、軽快なフットワークは、果たして健在か。

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▶上質な「動と静」を両立する、さすがの足回り

新型X7の足回りは、フロントにダブルウィッシュボーン式サスペンション、リアは5マルチリンク式サスペンションを備える。電子制御アダプティブサスペンションとエアスプリングにより、終始フラットで快適な乗り心地と、悪路走破のためのロードクリアランスを確保。エアサスペンションは、5段階の調整が可能で、最大80mmも車高を引き上げられる。xDriveは、リアバイアス(後輪寄りのトルク特性)となる。上質かつダイナミックな乗り味は、健在。

 

オプションのインテグラル・アクティブ・ステアリング(BMW版4WS)を選べば、より回頭性に優れたハンドリングが可能となり、車線変更や高速でのコーナリングを軽快にこなす。さらに、アクティブ・ロール・スタビライゼーションを追加することで、高速走行時やコーナリング時のロールを抑え込み、よりフラットな走りを実現する。巨体を忘れさせてくれる、見事なメカニズムだ。

 

AUTO JACKいち押しのエンジンである「xDrive50d」には、Mスポーツディファレンシャルが標準装備だ。

 

オフロードパッケージを設定した場合、「Xサンド」「Xグラベル」「Xロック」「Xスノー」の4つのモードからいずれかのモードを選択すると、モードに応じて車高を調整し、xDrive、DSC(電子制御シャシー)、トランスミッション、エンジンを統合制御し、任意のモードでクルマの走りを最適化してくれる。なお、リアバイアスのxDriveは、路面状況に応じて、トルクをフロントまたはリアに、100%配分する。悪路走破性も抜かり無い。

 

ホイールは、標準装備の20インチから、オプションの21、22インチまで用意される。

 

新型X7の足回りは、妥協なき造り込みが施されている。オンロードでは、上質で快適な乗り心地と、ダイナミックでスポーティな「駆け抜ける歓び」を提供する。一方、オフロードでは、エアサスの賢い仕事により、ロール、ピッチング、ハーシュネスという上下左右の車体の揺れを抑え込み、終始フラットな乗り心地を提供してくれる。

 

新型X7は、BMWの最上級SAVに相応しい性能を全て持ち合わせている。

 

▶上質かつ快適なインテリア

新型X7は、レンジローバーに一歩近づくコマンドポジションを実現。前方の視界は良好だ。ドライバーオリエンテッドなコックピットには、最新版のライブコックピットプロフェッショナル7.0を搭載。インストゥルメントパネル、中央のコントロールディスプレイは、共に12.3インチのフルデジタルとなる。オプションで、ダイヤモンドカットデザインのガラス製シフトノブを選ぶことができる。

 

最新のidriveの操作は、「タッチコントロール」「idriveコントローラー」「ステアリング ボタン」「ジェスチャーコントロール」「ボイスコントロール」から好きな方法を選べる。

 

「Hey, Mercedes!」のMBUXに対抗するためだろうか、「インテリジェント・パーソナル・アシスタント」という機能がidriveに新しく加わった。話しかけるだけで、目的地を設定してくれたり、室温を調整してくれたり、好きな音楽をかけてくれるらしい。何か頼みたい時は、最初に「Hey, BMW!」がお約束…

 

センターコンソールのギアシフトの前には、冷温式の保温機能が付いたカップホルダー。もちろん、ワイヤレスチャージャーも標準装備だ。

 

エアコンは、標準で4ゾーンコントロール。オプションで、5ゾーンコントロールが選べる。しかも、コックピット、2列目シート、3列目シートのそれぞれに、サンルーフを備える「3分割パノラミックルーフ」が標準装備なのだ。さすが、BMWの最上級SAV。さらに、「スカイ ラウンジ」というオプションがある。これを選ぶと、LEDのイルミネーションにより、天井がプラネタリウムに早変わり。まるで、ロールスロイスだ。

 

リアエンターテインメントシステムは、10.2インチのタッチスクリーン。もちろん、オプションである。バウワーズアンドウィルキンスの25スピーカーを備える、オウディオシステムも、オプションリストに名を連ねる。スマートフォンによる鍵の開閉やエンジンの始動ができる「BMWデジタルキー」も、残念ながら、オプションだ。

 

オプションパッケージとしては、ラグジュアリーを追求した「デザイン・ピュア・エクセレンス」と、定番の「Mスポーツパッケージ」が用意される。それでも飽き足らない顧客には、贅を尽した「BMWインディビジュアル」で、世界で一台だけのクルマ造りが楽しめる。

 

室内の快適性は、なんと言っても、その静かなこと。フロントガラスは標準で吸音性となる。エンジン音、風切り音やロードノイズは、意識しないと聞こえないレベル。高級車に相応しい静粛性を備える。一般道や高速道路では、リムジン感覚で、ゆったりとクルージングできる。

 

▶今後の展開

新型X7は、11月に開催されるLAモーターショーでワールドプレミアされた後、2019年3月に発売される。BMW初となるオンラインでのプレオーダーは、今月から開始。日本への導入時期は、まだ明らかにされていない。

 

新型X7は、アメリカのサウスカロライナ州にあるスパータンバーグ工場で生産される。この工場では、X3、X4、X5、X6も生産されている。

 

なんと、2019年後半には、早くも「X7 M」の投入が予定されているという。さらに、X7の上を行く、「X8」の開発もすでに始まっているという。ドル箱マーケットのSUV大国へ向けたSUV熱は、今後もしばらく続く。

 

Photo source:BMW

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