SUVにさよなら、BMW 新型3シリーズ ツーリング:後編

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5年もの歳月をかけて造り込まれた6代目3シリーズ ツーリング。大きくなったボディにパワフルなエンジンを搭載。その走りや、いかに。

 

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▶期待膨らむ走り

6代目3シリーズ ツーリングは、ボディは大きくなり、ボディ剛性も従来より50%向上している。BMWと言えば理想の前後重量配分であるが、もちろん、今回の新型3シリーズ  ツーリングもセダンと同様に50:50をきっちりとキープしている。そして、フロントとリアのトラックもよりワイドになった。軽量化、50:50の理想的な重量配分と低重心、ワイドトラックの3つに、全面的な見直しが施されたステアリング。ボディのかっちり感はもとより、直進安定性やコーナリング時の回頭性も一層の磨きがかかっている。

 

さらに、Cd値は従来の0.29から0.27へと減少。エコな走りに貢献してくれているはずだ。

 

サスペンションは、フロントがダブルジョイント・スプリング・ストラット式、リアが5リンク式となる。Cクラスのようなエアサスではないが、新開発のサスペンションは、街乗りからスポーツドライビングまで、あらゆる路面や走行状況で、これまで以上のフラットな乗り心地を提供してくれそうだ。どんな状況でもフラットに走る。エアサスを履くCクラスへの並々ならぬライバル意識だ。

 

オプションの電子制御式アダプティブMサスペンションを選べば、ブルーのブレーキキャリパーのMスポーツブレーキもセットで付いてくる。さらに、「駆け抜ける歓び」を思う存分楽しみたい方のために、オプションでMスポーツディファレンシャル(BMW版LSD)も用意されている。

 

ホイールはオプションを含め、17インチから19インチまで用意されている。

 

Source:BMW

 

▶走るだけじゃない、快適なインテリア

インテリアは、最新のBMWのデザインコンセプトが反映されており、物理的なボタンやスイッチ類が最小限に抑えられ、スッキリとしている。とうとう、サイドブレーキがボタン式の電動パーキングブレーキに代わった。

 

ドライバーオリエンテッドなコックピットのインストゥルメントパネルは、標準ではアナログ式となる。最新版のidrive7.0を搭載したコントロールディスプレイは、標準でも従来の6.5インチから8.8インチへと拡大。オプションのライブコックピットプロフェッショナルを選べば、インストゥルメントパネルは12.3インチのフルデジタルメーターとなり、コントロールディスプレイは10.25インチとなる。

 

最新のidriveの操作は、「タッチコントロール」「idriveコントローラー」「ステアリング ボタン」「ジェスチャーコントロール」「ボイスコントロール」から好きな方法を選べる。とはいえ、これだけ操作方法が多いと、いらぬ混乱を招きそうだ。結局、これまで通りの慣れた方法に落ち着くのだろう。

 

「Hey, Mercedes!」のMBUXに対抗するためだろうか、「インテリジェント・パーソナル・アシスタント」という機能がidriveに新しく加わった。話しかけるだけで、目的地を設定してくれたり、室温を調整してくれたり、好きな音楽をかけてくれるらしい。何か頼みたい時は、最初に「Hey, BMW!」がお約束…

 

オプションのヘッドアップディスプレイは、従来よりも70%も大きくなったようで、視認性がかなり改善されているようだ。スマートフォンによる鍵の開閉やエンジンの始動ができる「BMWデジタルキー」、携帯端末のワイヤレス充電器もすべてオプション設定となる。肌身離さずスマートフォンを持ち歩く人が多い現代、この辺りの装備が標準になると、BMWはもっと株を上げただろうに。

 

室内の快適性について一つ。新型3シリーズ ツーリングは、ダッシュパネルやAピラーにこれまでよりも多くの防音材を用い、フロントとリアのガラスは標準で吸音性となる。従来よりも、風切り音やロードノイズが車内に聞こえにくい空間造りをしたようで、高級車に乗っている感が今まで以上に増すことは間違いないだろう。

 

そして、多様なカスタマイゼーションで、トリムやシートの革など、より上質なマテリアルで自分好みの空間を創ることも可能だ。そうすれば、さらに一段上の至福のひと時を味わえるだろう。

 

▶今後の展開

新型3シリーズ ツーリングの公式デビューは、6月25日から27日にかけてミュンヘンで開催されるBMWグループの「「#NEXTGen プレゼンテーション プラットフォーム」というイベント。その後、9月に開催される「フランクフルトモーターショー」で、一般公開される。

 

発売予定時期は、9月28日とのこと。そして、2020年の夏頃には、プラグインハイブリッド「330e」の投入も予定される。新型3シリーズのPHVモデル「330e」は、184psの2.0ℓ直列4気筒ターボと、68psの電動モーターの組み合わせで、システム全体で252ps/420Nmを発揮する。トランスミッションは、8速ステップトロニックATが組み合わされ、後輪を駆動する。0-100㎞/h加速は、6.0秒。ゴルフGTIより、全然速い。最高速度は、230㎞/h。そして、PHVの強みであるモーター単体での航続距離は、60㎞可能だそうだ。

 

関連記事:恐るべし新型M3 & 進化した新型330e

 

同じく、2020年には「M3」の投入も予定されている。新型M3の目玉は、4WDになるということと、待望の「ツーリング」が追加されることだろう。新型3シリーズについては、今年だけでなく、来年も目が離せない。

 

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Photo Source:BMW

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