【徹底解説】2代目レンジローバー イヴォーク(後編)

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ジャガー・ランドローバー(JLR)は、2代目となる新型レンジローバー イヴォークを発表。コンパクトSUVの雄が、満を持してフルモデルチェンジを果たした。レンジローバー初となる48Vマイルドハイブリッドシステムを搭載した新生イヴォークの走りとは。

 

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▶オンロードとオフロードを両立する足回り

サスペンションは、フロントがマクファーソンストラット式で、リアはヴェラール譲りのインテグラルマルチリンク式となる。これまで以上に快適な乗り心地と、フラットな姿勢をキープするコーナーワークに期待が高鳴る。なお、ホイールはオプションを含め、17インチから21インチまで用意される。

 

4WDシステムは、第2世代の「アクティブドライブライン」を採用し、オンロード走行時は前輪のみを駆動させ、燃費向上を図る。そして、最新の「テレインレスポンス2オート」は、路面や走行状況に応じて、エンジン、トランスミッション、サスペンション、ディファレンシャルなどを自動で最適に制御する。嬉しいことに、すべての4WDモデルに標準搭載される。

 

オフロード性能も、レンジローバーだけに抜かり無く、最低地上高は212mmを確保。アプローチアングルは22,2°、ランプアングルは20,7°、デパーチャーアングルは30,6°で、相当本格的なオフロード走行を楽しめる。また、渡河性能は、現行の500mmから600mmへと向上している。

 

2代目イヴォークは、街中や高速道路での快適な走りと、妥協のない悪路走破性により、オンロードとオフロードを見事に両立する走りを実現する。

 

▶ボンネットの下が透けて見えるハイテクカメラ

インテリアのデザインは、現行とほぼ同じ。メータークラスターが、12.3インチの高解像度デジタルディスプレイになったのは、嬉しい限りだ。センターコンソールには、最新のインフォテインメントシステム「タッチ プロ デュオ」が収まる。「タッチ プロ デュオ」は、4G Wi-Fiスポットに対応し、アップルカープレイやアンドロイドオートとも連動する。最新のコネクティビティも、抜かり無しだ。

 

そして、「タッチ プロ デュオ」が搭載される10インチのタッチスクリーンには、「グラウンド ビュー テクノロジー」により、ボンネット下の路面の映像がくっきりと映し出される。「グラウンド ビュー テクノロジー」は、狭い場所での駐車や、悪路走破などに役立つと、JLRは考えている。ボンネットの下が透けて見えるのは、すごい。でも、使える技術かどうかは???

 

役立つ先進技術を一つ。「クリアサイト リアビュー ミラー」というものなのだが、後部座先の乗員の頭部や、大きな荷物などで、後方視界が遮られる場合、バックミラーの下にあるレバーを上げると、車載カメラがバックミラーの視界よりも5°広角で後部の映像を捉え、高解像度でバックミラー上に映し出す。このハイテクミラーは、後方安全確認には、とても役立ちそうだ。

 

もう一つの便利機能は、ジャガーIペースやEペースにも搭載されている「スマートセッティング」だ。これは、キーや携帯電話のBluetoothから発せられる信号によってドライバーを識別し、最適なシート&ミラーポジションの設定や好みの室温設定だけでなく、好みのメディアを再生してくれる賢い装備だ。

 

運転支援システムとしては、アダプティブクルーズコントロールやリアビューカメラが標準装備される。レーンキープアシスト、自動緊急ブレーキ、ドライバー披露検知システムなどはオプションとなる。

 

先進技術の進歩は、目覚ましい。しかし、使う側にとっては、実際に使うものよりも、使わないものの方が多いのが現実。各社、先進装備については、数が多くなりすぎているせいか、顧客へのプレゼンに苦慮しているようだ。その結果、あまたの先進装備は、宝の持ち腐れ状態となっている。そして、この眠っている先進装備たちは、定期点検や車検での整備費用を上げる原因となることも、心に留めておきたい。

 

▶今後の展開

イギリスでの受注は、既に開始されており、価格はおよそ460万円からである。日本への導入時期等は、まだ明らかにされていない。

 

2019年後半から2020年には、PHVと3気筒エンジンが投入される予定となっている。しかしながら、親会社のタタが、JLRに電動化を急速に進めるようプレッシャーをかけているようで、PHVの投入は予定よりも早くなるかもしれない。

 

Photo source:LANDROVER

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