孤高のオフローダー、新型Gクラス発売

with No Comments

6月6日、メルセデス・ベンツ日本株式会社は、新型Gクラスの受注を開始した。デリバリーは、8月下旬以降を予定しているようだ。

 

1979年に誕生したメルセデスが誇る孤高のオフローダーは、その武骨かつ堅牢な外見とは裏腹に、群雄割拠するSUVとは一線を画した魅力を放ち続けている。

 

SPONSORED

SPONSORED

▶パワートレイン

新型Gクラスのラインアップは、G550の1車種だけとなる。G550のパワートレインは、4.0リッターV8気筒直噴ツインターボエンジン(422ps/610Nm)に新型9G-TRONICが組み合わされる。なお、このV8には気筒休止システムが採用されており、従来のエンジンに比べ燃費効率が向上している。

 

そして、トランスミッションが従来の7G-TRONICから9G-TRONICに刷新されたことで、よりシームレスなシフトチェンジと燃費の向上が図られている。

 

▶オン・オフ両立のサスペンション

新型Gクラスのサスペンションは、Gクラス開発チームとメルセデスAMG社が共同で開発し、フロントのダブルウィッシュボーン独立懸架サスペンションと、リアのリジッドアクスルを組み合わせたサスペンションとなる。

 

フロントサスペンションは独立懸架式を採用することで、フロントエンドの剛性を高めることに寄与しているという。

 

リアサスペンションは、トレーリングアーム左右各4本とパナールロッド1本を備えた新型リジッドアクスルを採用することで、オンロードでの乗心地の良さに加え、オフロードでの走破性能の向上を図っている。

 

新開発のサスペンションのおかげで、これまで「コンフォート」「スポーツ」「エコ」「インディビジュアル」の4モードであったドライブモードは、「Gモード」が新しく追加され、計5モードとなっている。

 

この「Gモード」は、3つのディファレンシャルロックのいずれかを作動させる、または通常より2倍以上の駆動力を発揮するオフロード用低速ギアのLOW RANGEを選択した場合に有効となり、シャシーの調整式ダンパーとステアリング、アクセル特性を変更し、不要なギアシフトを回避することで、最大限の悪路走破性を発揮する。そして、この「Gモード」は、特殊な条件下で作動するドライブモードのため、作動時には小さな「G」のアイコンがインストゥルメントクラスターに点灯するようだ。

 

▶高剛性の新型ラダーフレーム

Gクラスは誕生以来、最大限の悪路走破性を発揮するべく一貫してラダーフレームを採用してきた。そして、今回のモデルチェンジを機に、最大3.4mm厚のスチール鋼板で作られた新設計のラダーフレームが採用され、悪路走行時での強度、剛性、安全性を高めている。

 

加えて、フロントサスペンションの新型ラダーフレームへの直接取り付けで確保できた270mmの地上高が、悪路走破性の寄与に一役買っている。

 

▶大きいが軽くなったボディ

ボディサイズは、従来モデルと比べると、全長4,817mm(+53mm)×全幅1,931mm(+64mm)と大型化しているが、ボディパーツ毎の材料構成を見直すことで約170kgの軽量化を達成し、ねじり剛性を約55%向上させている。ねじり剛性が高まったことで、よりフラットで快適な乗心地と静粛性を手に入れている。

 

▶堅牢なエクステリア

Gクラスの堅牢なプロポーションは孤高のオフローダーとしてのアイデンティティであり、今回のモデルチェンジでも変わることはない。ただし、新デザインのフロントラジエターグリルとフロントバンパー、丸形のLEDヘッドライトが相まって、顔立ちは従来よりも精悍な印象になっている。

 

▶モダンなインテリア

インテリアは、現在のメルセデスのデザインコンセプトが反映されており、新デザインのコックピットのインストゥルメントパネルは、12.3インチの高精細ワイドディスプレイ2枚が1枚のガラスカバーで視覚的に融合したワイドスクリーンコクピットとなっている。

 

そして、ボディの大型化に伴い、室内の居住性は大幅に向上しており、ロングドライブもこれまで以上に快適に過ごせるだろう。

 

▶安全装備

安全運転支援システムの目玉は、「Mercedes me connect」を全モデルに標準装備となったことである。

 

「Mercedes me connect」とは、ドライバーが専門のオペレーターに直接連絡を取ることでドライバーの利便性をより柔軟に向上させるサービスで、「24時間緊急通報サービス」、「リモートドアロック&アンロック」、「おもてなしサービス」などがある。

 

さすが、ドイツが誇るプレミアムブランドである。

 

▶AMG G63

Gクラスのオンロード性能を究極に突き詰めたのが、AMG G63である。

 

新型のG63は、AMG社製のAMG 4.0リッターV8直噴ツインターボエンジン(585ps/850Nm)を搭載し、そのパフォーマンスは従来比で14ps、90Nmアップを果たしている。

 

G63専用装備としては、AMG強化ブレーキ、高速走行での異次元の安定性と俊敏なコントロールを可能にする「AMG RIDE CONTROLスポーツサスペンション」を装着する。

 

▶販売価格

G550(左ハンドルのみ)   ¥15,620,000 (税抜き¥14,462,963)

AMG G63(左右ハンドル)     ¥20,350,000 (税抜き¥18,842,593)

 

価格を見てしまうと手の届かない、「孤高の存在」である…

 

現代のSUV戦国時代にあって、究極のオフロード性能を探求しているGクラス。

高級車メルセデス・ベンツとしてのプライドをかけ、オンロード性能を磨き上げているGクラス。

 

新型Gクラスは、「メルセデス製の孤高のオフローダー」という名がふさわしいかもしれない。

 

Photo source:Mercedes-Benz

SPONSORED

SPONSORED