先進のSUVクーペ、Q8誕生

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6月5日、アウディは新型SUVクーペのQ8を発表した。今年の7月以降、ヨーロッパを皮切りに世界各地で順次発売される予定だ。

 

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▶初代クワトロの残像が息づく外観

エクステリアデザインは、初代クワトロをモチーフにしたとあって、フルサイズSUVであるサイズ感を疑ってしまうようなスポーティかつエレガントなボディラインを見事に表現している。

 

そして、存在感際立つシングルフレームグリルは、悪路であろうがサーキットであろうがどんな路面状況であってもクワトロを駆使して疾走してやるというアグレッシブな顔つきである。

 

初代クワトロを巧妙かつ現代的に解釈したアウディデザインに脱帽である。

 

▶ライバルを凌駕するボディサイズ

ボディサイズは立派なもので、全長4.986mm×全幅1,995mm×全高1,705mmで、Q7と比較すると、全長は短く( -66㎜)、全幅は広く(+27㎜ )、全高は低く(-0.5㎜ )なっており、クーペとしての力強さを表現している。

 

ホイールベースは約3,000mmに設定され、室内長やヘッドルームを含むほとんどの室内寸法で、直接的なライバルを凌ぐ広さを実現しているという。定員は5名で、ラゲッジスペースは605ℓであるが、後席を倒せば最大1755ℓのラゲッジスペースが確保できる。

 

▶4輪操舵を備えたSUVクーペのクワトロ

アウディご自慢の4WDシステムのクワトロは、スポーツドライビングを楽しめるよう、通常時のトルク配分は前後比が40:60のリアバイアスとなる。なお、必要に応じて、トルクの大部分を前輪または後輪に配分することも可能だ。また、オールホイールステアリング(4輪操舵)をオプションで設定することができる。

 

オールホイールステアリングは、リヤホイールを最大5度まで操舵し、低速ではフロントとは反対方向に操舵することによって取り回しが改善し、高速ではフロントと同じ方向に操舵することによって安定性を高める。オールホイールステアリングにより、この大きなボディをより軽快に扱うことができるだろう。

 

さらに、254mmの最低地上高、短いオーバーハング、ヒルディセントコントロールにより、オフロード性能も抜かりがない。

 

オプションの自動の車高調整機能を備えたアダプティブエアサスペンションは、コンフォートまたはスポーツモードのいずれかを選択することができ、路面状況と選択モードによって車高を最大90mm調整できる。この車高調整機能は、今年の11月から発売される新型X5よりも10㎜調整範囲が広い。なお、オプションの22インチホイールは、新型X5でもオプションで提供される。

 

ただのクーペであれば、足回りの設定は走行条件に合わせるだけで事足りるだろうが、SUVクーペとなると路面状況も加味した懐の深い柔軟かつ安定した足回りが必要になる。Q8の足回りは、SUVクーペの要求に見事に応えたものなっているのではないだろうか。

 

▶マイルドハイブリッド搭載のパワートレイン

発売時には、パワートレインは50 TDI という3.0ℓ V6のディーゼルエンジン(286ps, 0-100㎞加速は6.3秒)のみとなる予定だ。しかし、2019年には55 TFSIというV6のガソリンエンジン(340ps)と、45TDIというもう一つのV6ディーゼルエンジン(231ps)も追加導入されるという。

 

なお、50 TDIは8速ATが組み合わされ、55 TFSIは7速Sトロニックが組み合わされるとのことであるが、45TDIについては現段階では不明である。そして、全てのエンジンには動力性と燃費の向上を両立する48Vマイルドハイブリッドが搭載される。

 

▶近未来的なインテリア

インテリアはモダンを通り過ぎ、近未来感を感じるようなデザインとなっている。コックピットのアウディバーチャルコックピットは12.3インチのフルデジタル表示で、2種類のディスプレイを備える。なお、オプションでスポーツディスプレイを追加すれば、ドライビングは一層レーシーなものとなるだろう。

 

そして、アウディのインフォテインメントシステムであるMMI は、タッチレスポンス操作コンセプトにより、ほぼすべての機能は2つの大型ディスプレイを介して操作することができるようになった。

 

これにより、物理的なスイッチはほとんど無くなり、ナビや走行モードの設定などを操作したい場合は10.1インチの上部ディスプレイを、エアコン等の操作をしたい場合は8.6インチの下部にあるディスプレイにタッチするだけでよい。

 

車載の大型スマートフォンと言ったところか。

 

もちろん、MMIはスクリーンに触れる必要すらないボイスコントロールも備えている。先進技術でデジタル化が進む一方で、ボタンを押したり、スイッチを捻ったりする感触で車との対話を楽しむ世代にとっては、アナログ的な要素が恋しいのも本音だ。

 

▶その他の先進装備

その他の先進装備の目玉は、2019年初頭に導入予定の「リモートガレージパイロット」というものであり、スマートフォンの専用アプリを用いて、ドライバーがQ8の駐車を遠隔操作できる。

 

▶新生クワトロで挑む未来

 

「技術による先進」をモットーに数々の先進技術を、ライバルよりも先んじて投入してきたアウディ。

 

「クワトロ」という4輪駆動は、今やハイパフォーマンスカーには必須のアイテムになっている。そんな必須アイテム「クワトロ」を引っ提げて世界のラリーシーンで大活躍した初代クワトロ。

 

Q8は未来のハイパフォーマンスカーを予言したクワトロの蘇りであり、近い将来デビューするであろうRS Q8は、次の未来を予言する先進技術で我々を驚かせてくれるかもしれない。

 

Photo source:Audi

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