メルセデスの完璧なSUV、新型GLE (前編)

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メルセデス・ベンツは、新型GLEを発表した。新型GLEは、2016年に誕生した初代GLEに次ぐ2代目となるものの、GLEという名になる前は、Mクラスという名で3代に渡りメルセデスのSUVモデルの中心として活躍してきた。

 

昨今のSUVブームにおいて、基幹モデルとなるミッドサイズSUVには、各ブランドが最先端の技術を投入し、一人でも多くの顧客を惹きつけるべく熾烈な競争が繰り広げられている。

 

そんな中、ドイツ高級ブランドの雄であるメルセデスは、EQブースト搭載のパワフルなエンジン、Sクラスを凌ぐ最先端のサスペンション、より広く快適になったキャビン、先進的な運転支援装備を携え、永遠のライバル、BMW X5を追撃する。

 

それでは、パフォーマンス、快適性と実用性、そして安全性が一段上へとレベルアップした2代目GLEを見ていくとしよう。

 

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▶EQブースト搭載のパワフルなエンジン

発売時には2つのエンジンがラインアップされる。そのうちの一つが、48Vマイルドハイブリッドの3.0ℓ直列6気筒ターボ「GLE 450 4MATIC」だ。

 

このエンジンは、367ps/600Nmを発揮する3.0ℓ直列6気筒ターボに、22ps/250Nm を発揮するEQブーストを備える。EQブーストとは、エンジンとトランスミッションの間に搭載されるディスク型のモーター・ジェネレーター「ISG」を48Vのバッテリーで駆動する電動モーターだ。発進時や加速時に、一時的に22ps/250Nmのパワーアシストを行う。この電動アシストによって、パフォーマンスの向上と燃費の向上をさらに高い次元で両立できるという。

 

ライバルのX5 xDrive40iに比べると、新型GLEのパワーはエンジン単体で22ps/50Nm上回る。そこにEQブーストのパワーを足し込むと、トータルで44ps/300Nm上回り、エンジンでの勝負は、新型GLEに軍配が上がる。

 

もう一つのエンジンは、2.0ℓ4気筒ターボディーゼルの「GLE 300d」だ。スペックについては、後日公表されるということで、現段階では詳細は分からない。

 

トランスミッションは、全てのGLEに9速Gトロニックが組み合わされるようだ。

 

スペックの詳細や、今後のエンジンラインアップについては、後日発表されるとのことであるが、現状知り得る限りでは、6気筒ターボディーゼルの「350d」と「400d」、ディーゼルのプラグインハイブリッドモデル「350de」が遅れて導入されるようだ。そして、2020年頃には、AMGファン待望の、「AMG GLE63」が投入されるだろう。

 

▶Sクラスを凌ぐ足回り

サスペンションは、どんな路面状況であろうとフラットな走りを保つと評されるSクラスのマジックボディコントロールを一段進化させたサスペンション「Eアクティブ・ボディコントロール」をオプションで用意。

 

「Eアクティブ・ボディコントロール」とは、48Vの電子制御式ハイドロニューマチック・サスペンションと最新のエアサスペンションを組み合わせた世界初のサスペンションだ。フロントガラス上部に内蔵された*ステレオマルチパーパスカメラである「ロードサーフェススキャン」によって路面の凹凸を検知し、走行状況に応じて、四輪それぞれのスプリングの硬さとダンパーの減衰力を個別に自動調整し、ロール、ピッチング、ハーシュネスという上下左右の車体の揺れを抑え込み、終始フラットな乗り心地を提供。さらに、Sクラスのマジックボディコントロール同様に、コーナリング時に車体をコーナー内側に傾かせ、フラットな姿勢をキープする。

 

あのSクラスに近いような乗り心地を提供してくれる「Eアクティブ・ボディコントロール」は、腰高で凸凹な道を走るSUVにとっては、非常に魅力的なサスペンションである。是非とも選びたいオプションではないだろうか。

 

「Eアクティブ・ボディコントロール」を装着させることで、これまで味わったことのないような快適な乗り心地が手に入ることが分かった。しかし、ただ快適なだけではつまらない。アクセルを踏み込んだ時の新型GLEの走りとはいかなるものだろうか。

 

この点、GLE450に搭載されるトルクオンデマンド式の4WDは、必要であれば、前後のアクスルに100%のトルクを配分することができる。しかも、走行状況に応じて、四輪それぞれのトルク配分を自動調整してくれるので、オーバーステアやアンダーステアを抑え、腰高のGLEも気持ちよくコーナリングできる。サーキット走行でも十分機能するレベルまで鍛え上げられているようなので、スポーツドライビングを十分愉しめそうだ。

 

快適性とパフォーマンスを見事に両立した新型GLEの足回りは、これからのSUVの走りの基準を上げてしまうほどの出来栄えかもしれない。(続きは後編へ

 

*ステレオマルチパーパスカメラ:レーダーセンサーと6Dビジョンを組み合わせた高性能カメラ

 

Photo source:Mercedes-Benz

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