ゴルフR420プロジェクト再開か

with No Comments

フォルクスワーゲンは、およそ1年ぶりにニュルブルクリンクサーキットでゴルフR420プロトタイプの走行テストを再開した模様だ。

 

ディーゼル不正問題で、現在、およそ1兆2千億円という多額の損害賠償をめぐる株主代表訴訟が提訴されている中、フォルクスワーゲンの不屈のゲルマン魂を持ったエンジニアたちが、R420という内燃機関最強最速、究極のゴルフRの開発を再開させたようなのだ。

 

SPONSORED

SPONSORED

▶R420の超ド級パワー

ゴルフR420は、「ゴルフR400コンセプト」をベースとし、エンジンは400ps/480Nmを発揮するEA888型2.0ℓ4気筒ターボエンジンを搭載するものと思われるが、パワーはその名の通り、20ps上乗せされ、420psになると見込まれる。

 

トランスミッションは、7速DSGが組み合わされ、4MOTIONを介してファミリーカーとは思えぬ強靭なパワーをアスファルトへと叩きつける。

 

パフォーマンスは、0-100㎞/h加速が、R400の3.9秒を凌ぐ3.7秒。最高速度は280㎞/h超えが予測される。R420が実現すれば、ホットハッチを超えた「スーパーホットハッチ」となろう。

 

このパフォーマンスをもってすれば、メルセデスのAMG A45であろうと、バックミラー越しで完敗を認める姿が目に浮かんでしまう。

 

スポーツカー並みのパフォーマンスに、よりスポーティな走りの手助けをしてくれる4WSまで装着されたなら、高級スポーツカーは売れなくなってしまうだろう。

 

▶R420の実現性

R420プロジェクトは、その特殊な個性ゆえに優先度が低く、ディーゼル不正問題によるコストカットの格好の餌食となった。しかも、現在、およそ1兆2千億円という多額の損害賠償をめぐる株主代表訴訟が起こされている。果たして、R420は本当に発売されるのであろうか。

 

この点、株主代表訴訟が報道されたのは今週に入ってからであり、R420の走行テストがニュルブルクリンクサーキットで確認されたのも今週に入ってからである。つまり、フォルクスワーゲンは株主代表訴訟が提訴されるのを承知で、ゴルフR420の走行テストを再開したのである。ということは、R420が公道で走る可能性は高いと見るのが妥当であろう。

 

そして、仮に1兆円以上の損害賠償金を全額支払うという最悪の結果に終わったとしても、現在のフォルクスワーゲンは財務的に十分な支払い能力があるという。

 

R420の発売を阻む要素は、無さそうだ。

 

▶R420の発売時期

最新型の8代目ゴルフは、2019年6月頃から生産が開始され、10月以降から欧州を皮切りに販売が開始される見込みだ。

 

ならば、R420は、来年春ごろに発売される可能性が高い。新排ガス規制「WLTP」をクリアするなど、順調にプロジェクトが進めば、想像以上に早く、内燃機関最強最速のゴルフR420に出会えるのだ。

 

実際発売されたなら、ガソリンエンジンとしては最後のハイスペックモデルとなる。ゴルフの歴史に名を刻むことはもちろん、10年後には相当なプレミアが付くことだろう。

 

ゴルフR420は、後世に語り継がれるレジェンドとなるはずだ。

 

▶8代目ゴルフにおけるR

8代目ゴルフにおけるRは、48Vマイルドハイブリッドが組み合わされた2.0ℓ4気筒ターボとなり、最高出力は90psアップの400ps以上の怪物へと進化すると噂されている。

 

電光石火の7速DSGを介し、その暴力的なまでのパワーを4MOTIONで余すことなく、路面へと伝える。0-100㎞/h加速は、4秒台前半となるだろう。

 

相当に進化した新型ゴルフRは、2020年頃にデビューする予定だ。

 

R420にするか、少し待って、新型ゴルフRにするか。

ゴルフファンの方は、どちらを選ぶだろうか。

 

 

Photo source:Volkswagen

SPONSORED

SPONSORED