フェラーリの新たな幕開け、ハイブリッドとSUV

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フェラーリは、2022年までの中期ビジネスプランを発表した。このビジネスプランの中では、15車種の新モデルを市場に投入し、そのうちの60%に相当する9モデルについてハイブリッドモデルを用意するという。そして、中国、ロシア、中東などの新興市場での販売を拡大すべく、いよいよフェラーリ初のSUVを登場させる。

 

それでは早速、新生フェラーリのビジネスプランを見ていくとしよう。

 

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▶4つのカテゴリー

これからのフェラーリは、モデルによって4つのカテゴリーに分類される。4つのカテゴリーは、「スポーツ」「GT」「スペシャル シリーズ」「イコナ」となる。

 

「スポーツ」には、488GTB、488スパイダー、812スーパファストが属する。「GT」には、ポルトフィーノ、GTC4ルッソ、GTC4ルッソT、今後デビュー予定のSUV「プロサングエ」が属する。「スペシャル シリーズ」には、488ピスタ、488ピスタ スパイダーが属す。ハイパーカーや特別モデルが属する「イコナ」には、ラ フェラーリの後継モデルが属する予定だ。もっとも、ラ フェラーリの後継モデルには、自然吸気のV12エンジンを搭載するようだ。

 

▶拡張性の高い最新のプラットフォーム

15車種に上る新モデルには、最新の拡張性高いプラットフォームが採用される。このプラットフォームは、フロントミッドシップとリアミッドシップの両方に対応し、ハイブリッドパワートレインにも対応する。

 

フロントミッドシップ用プラットフォームは、主にGT 向けに開発され、4WDと4シーターに対応し、前後重量配分を均等にするため、トランスアクスル方式を採用するようだ。

 

▶ハイブリッドを含めたエンジンラインアップ

エンジンラインアップは、V6、V8、V12を軸に、V6ターボ+モーターのハイブリッドが展開される。どのモデルにハイブリッドパワートレインが搭載されるかは定かではないが、新モデル15車種のうち、9車種にハイブリッドが用意されるようなので、半分以上のモデルにハイブリッドが展開されることになるだろう。もっとも、GTに属するSUV「プロサングエ」には、ハイブリッドモデルが用意されるのは確実だそうだ。

 

▶フェラーリ初のSUV「プロサングエ」

フェラーリ初のSUV 「プロサングエ」は、フロントミッドシップの4WDで、V6ターボ+モーターのハイブリッドパワートレインを搭載する。乗車人数は、GTC4ルッソのように4人となるのか、SUVという性格上5人とするのか今後の展開を見守るしかない。ちなみに車名の「プロサングエ」とは、イタリア語でサラブレッドを意味する。

 

昨今のSUVブームで、ランボルギーニも一足先にSUVを創ってしまったのであるから、フェラーリがSUVを創ることは決して驚くべきことではない。

 

この点、フェラーリがSUVを創るに至った経緯は、「中国、ロシア、中東などの道路環境の整備が行き届いていない地域でも、フェラーリを愉しみたいという要望に応えるため、どんな悪路でもフェラーリを味わえるSUVを開発するに至った」というものだ。

 

理由はさておき、万能性が求められるSUV市場において、スーパーカー専門ブランドのフェラーリがどのように「フェラーリらしさ」を表現してくるかは非常に興味深い。

 

実用性のある跳ね馬は、実用性のある猛牛を超えることができるか。

 

フェラーリ初のSUV 「プロサングエ」は、中期ビジネスプランの最終年である2022年の後半にデビュー予定である。トリを務められるかは、これからの妥協なき開発にかかっている。

 

Photo source:Ferrari

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