優美さと力強さの競演、新型AMG CLA35 4MATIC

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メルセデスベンツは、「新型AMG CLA35 4MATIC」の走行テストを公道で開始したようだ。

 

今月上旬に開催された、パリモーターショーでデビューしたAMG A35。その心臓部と足回りが、そっくりそのまま移植された優美なるシルエットの新型AMG CLA35。

 

クーペのように美しいCLSをギュッと縮めたボディに、ゴルフRに匹敵する獰猛な動力性能を備える。発表前から、その動向を注目しないわけにはいかない。

 

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▶Aクラスよりエレガントな外観

新型AMG CLA35の外観は、リアエンドにかけてなだらかに傾斜したファストバック風のシルエット。AMGの男前な存在感を主張すべく、フロントバンパーには、両サイドに大きなエアインテークを備える。サイドミラーは、従来のAピラー横の設置位置から、CLSのようにドアに直接設置され、よりクーペ風な雰囲気を醸し出す。テールライトは、より直線的なデザインへと刷新され、ナンバープレートの位置もCLSのように、リアバンパーの中央部へと移動するようだ。

 

総じて、コンパクトなAクラスをベースに、CLSのエレガントな要素をうまく溶け込ませたデザインだ。エレガントなAクラスに、ぴったりの装いが用意されたと言えよう。

 

▶AMG A35と同じエンジンを搭載

新型AMG CLA35は、Aクラスと同じMFA2プラットフォームを採用する。したがって、2代目AMG CLA35のエンジンは、AMG A35と同じエンジンを搭載する。

 

A35のエンジンは、新型のA250に搭載されるM260型をアップグレードしたものだ。ツインスクロールターボチャージャーを改良することで背圧を低減し、専用プログラムが施されたカムトロニック可変バルブコントロールを採用し、エンジン内部の摩擦を低減させ、燃費向上を実現。これらのチューニングにより、2.0ℓ直列4気筒ターボは、306ps/400Nmを発揮。

 

300ps超と言うと、先頃、新排ガス規制「WLTP」の基準をクリアすべく、310psから300psへとダウングレードしたゴルフR を超えるパワーだ。しかも、エンジン裏側にアルミ製のプレートをボルトで固定し、フロント部分のねじり剛性を向上させ、高速走行でもマシンの挙動をしっかりと安定させる。

 

トランスミッションは、より素早いシフトチェンジを可能にする7速AMGスピードシフトDCTが組み合わされ、4MATICで四輪全てを駆動する。電子制御多板クラッチ式4WDの4MATICのトルク配分は、走行状況に応じて、前後100:0から50:50となる。

 

パフォーマンスであるが、「レーススタート」機能というローンチコントロールを起動させると、0-100㎞/h加速を4.7秒でこなし、最高速度はリミッター作動で250㎞/hに達する。4.6秒のゴルフRをやや下回る数値は意外だが、同じく4.6秒のポルシェケイマンにも迫る速さは、もはやホットハッチの領域を飛び出し、スポーツカーの領域へと突入。

 

関連記事:ゴルフRを超える愉しみ満載、新型AMG A35 4MATIC

 

▶悪天候でこそ真価を発揮する4MATIC

AMGライドコントロールサスペンションは、フロントがマクファーソンストラット式、リアが4リンク式となる。オプションで、コンフォートからスポーツまでの3段階の調整ができる可変ダンパーを設定できる。

 

そして、AMGダイナミックセレクトは5つのモードを備え、「スリッパリー」「コンフォート」「スポーツ」「スポーツ+」「インディビジュアル」となる。今回新しく設定された「スリッパリー」というモードは、雨などの滑りやすい路面状況を想定したものだ。エンジンパワーを抑制し、早めのシフトアップをすることでトルクカーブをフラットに保ち、クルマの挙動を安定させる。一方の「スポーツ」や「スポーツ+」では、AMGの過激なスポーツドライビングが堪能できる。

 

さらに、新しく導入されたAMGダイナミクスプログラムは、コーナリング時にコーナー内側の後輪にブレーキをかけ、アンダーステアを軽減してスムーズなコーナリングを可能にする。

 

4MATICを備えることで、普段使いでも抜群の安定感とトルクフルな走りを愉しめるが、雨や雪の時にも、高級車としての安心と快適性をしっかりと担保してくれる。4WDシステムとは、もはやオフロード向けの技術ではない。よりパワフルで、より安心を提供する、次世代の高級車には必須のアイテムだ。

 

▶今後の展開

発売は、2019年頃となる。CLAは、Aクラスの高級バージョンがゆえ、インテリアのカスタマイズは、幅が広がるだろう。その分、お値段の方もお高くなる。

 

2代目となる新型CLAの上市は、まず、CLAクーペがデビューし、遅れてAMG CLA35が登場する。そして、新型CLAシューティングブレイク、新型AMG CLA35シューティングブレイクも順次導入される。トップモデルの新型AMG CLA45は、量産4気筒最強の400ps超と大台を突破し、E63譲りの4MATIC+には、「ドリフトモード」が備わる。さらに、新型GLAも控えている。いやはや、恐ろしいほど隙の無いラインアップだ。

 

関連記事:スーパーホットハッチ、2代目AMG A45来年発売

 

「新型AMG CLA35 4MATIC」は、上品で優美なる外観に、スポーツカーの心臓を宿す。ドライバーは、「優美さと力強さの競演」で生まれるギャップに、魅了されるだろう。

 

Photo source: Mercedes-Benz

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