マクラーレンは、コードネーム「BP23」と名付けられたアルティメットシリーズの新型モデル「スピードテイル」を、10月26日に、同社HP上で公開することを明らかにした。
「スピードテイル」は、マクラーレンの2025年までのビジネスプラン「トラック25」で示された、18台の新型モデル第1号だ。
スピードテイルは、名車の中の名車「マクラーレンF1」に着想を得たフラッグシップモデル。マクラーレンP1の後継車として、ハイブリッドパワートレインを搭載し、マクラーレン史上最速の駿馬となる。
スピードテイルは、ブガッティ シロンやディーボよりも一歩先を行くハイブリッドで、ハイパーGTの王座を狙う。生産台数は、マクラーレンF1の販売台数と同じ106台。価格は、1台およそ2億6千万円からとなる。
それでは、マクラーレンが現状で明らかにしている情報を紹介しよう。
SPONSORED
SPONSORED
▶1000ps超のハイブリッドエンジン
スピードテイルのパワートレインは、720Sの「4.0ℓV8ツインターボエンジン(720ps/770Nm) + モーター」で、トータルパワー1000ps超を発揮。P1の916ps(900Nm) よりも、100ps近く上回る。
最高出力の大部分は、V8ツインターボに依存する。スピードテイルのエンジンは、720Sよりも大幅にパワーアップが図られるはずだ。
P1と比較すると、1000ps超という怪力ぶりに、ついつい興奮してしまう。しかし、1000psという桁外れのパワーは、限定モデルの「P1 GTR」や「P1 LM」で、すでに実証済みだ。マクラーレンとしては、スピードテイルで、満を持して「1000ps超の世界」を顧客に提供できる時がやってきたのだ。
▶マクラーレン史上最速のパフォーマンス
1000ps超のスピードテイルのパフォーマンスは、0-100㎞/h加速が2.0秒台前半で、最高速度は、390㎞/h以上という。いずれの数値も、P1(2.8秒/350㎞/h)を大幅に上回る。最高速度については、ディーボの380㎞/hを超える速さだ。
そして、先ほど紹介した「P1 LM」のプロトタイプは、ニュルブルクリンク北コースで、驚愕の「6分43秒22」というタイムを叩き出している。このタイムは、現在、市販車世界最速のアヴェンタドールSVJが記録した、「6分44秒97」を2秒近く上回る。
スピードテイルは、「P1 LM」を上回るスペックを備える。そして、トップスピードは限りなく400㎞/hに迫り、サーキットを走っても一番速い。トップスピード400㎞/h超のシロンや、ケーニヒセグ アゲーラ RSも、サーキットではスピードテイルには敵わない。
スピードテイルは、マクラーレン史上最速どころのクルマではない。正真正銘、公道を走る地球一速いクルマだ。
▶マクラーレンF1と同じ3人乗り
スピードテイルは、マクラーレンF1からインスピレーションを受けたクルマだ。そのコックピットは、キャビン中央に位置し、コックピットの両サイドに助手席が配置される。合計3名乗車できる。
キャビン中央で、ステアリングを握る。目の前に、180度広がる視界。気分は、公道を走るF1。
▶一台一台手作業で組み立てられる
億を優に超すプライスタグをつけるスピードテイルの顧客は、天井知らずの富裕層。MSO(マクラーレン・スペシャル・オペレーションズ)が、世界中の顧客のあらゆる要望に応え、特別な一台へと手作業で仕立て上げる。
全身カーボンずくめだろうが、オリジナルのボディーカラーだろうが、ほぼ不可能が無いという、何でもありのカスタマイゼーション。MSOは、世界でたった一台の特別なクルマを創り上げてくれる。
▶今後の展開
冒頭でもお伝えした通り、正式発表は10月26日。特別な招待客のみ、この日を待たずにロンドンで、スピードテイルの全貌をいち早く知ることができるようだ。
10月26日には、すでに完売ということも、十分にあり得る。ディーボがそうであったように。
生産は、2019年末から開始されるようだ。一台一台が特別で、おまけに手作業での組み立て。納車までに、一体どれぐらいの時間がかかるのだろうか。
とにもかくにも、10月26日の正式発表が待たれる。
Photo source:McLaren
SPONSORED
SPONSORED