颯爽たる英国紳士、DBSスーパーレジェーラ ヴォランテ

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アストンマーティン。クルマ好きなら、誰もが憧れる「走る芸術品」。

 

クルマ好きならずとも、男なら一度は憧れるアストンマーティン。理想の男性像たるジェームズ・ボンドの愛車は、エレガントにしてセクシー。それでいて、男らしくパワフルで速い。逞しい男性が、かよわい女性を優しく包み込むような紳士のクルマ。

 

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アストンマーティンは、2015年に「セカンド センチュリー プラン」という長期ビジネスプランを発表した。現在、この計画に基づき、新モデルが次々とマーケットに投入されている。そして、21世紀に入って2モデル目となる*「ヴォランテ」を冠したクルマこそ、「DBSスーパーレジェーラ ヴォランテ」だ。

 

アストンマーティンのフラッグシップにして、スーパーGTの金字塔である「DBSスーパーレジェーラ ヴォランテ」は、どのような歓びを我々に運んでくれるのだろうか。

 

*ヴォランテ:アストンマーティンのコンバーチブルモデル

 

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▶夢心地のスタイリング

風を斬り、風を感じさせてくれる「DBSスーパーレジェーラ ヴォランテ」。そのフォルムは、無機質な金属の塊が、英国が誇る匠の鈑金技術により、有機的で張りのある丸みへと姿を変え、血液が勢いよく充満した筋肉のよう。その立体的で流れるような曲線は、生命が宿る金属の彫刻。

 

そして、風を感じ、陽の光を浴び、夜空を見上げるべく取り去られたルーフは、豪華クルーザーのような優雅で最上の開放感を運んでくれる。

 

一人きりでじっくり味わうのも良し。大切な人と、二人で愉しむのも良し。

 

見る者を一瞬で悩殺する造形美。匠によって精緻に仕立てられた伝統のV12。

 

レースカーのコックピットとクルーザーのキャビンが同居する空間。

 

夢心地のスタイリングは、ため息が出るほどの贅沢美だ。

 

▶貴重な自家製V12

エンジンは、今となっては貴重なアストン製5.2ℓV12ツインターボを搭載する。パワーは、725ps/900Nmを発揮。アストン製のパワフルなV12は、1,800rpmで最高トルクを発生し、その怒涛のパワーは5,000 rpmまで淀みなく続く。この極太トルクのおかげで、力強くも気持ちよいクルージングが可能となる。

 

強力なパワーを丸く柔らかにコントロールする巧みさは、優秀で信頼できる執事を従えているかのようだ。

 

「DBSスーパーレジェーラ ヴォランテ」は、0-100㎞/h加速を3.6秒でこなし、最高速度は340㎞/hに達する。対するクーペは、0-100㎞/h加速が3.4秒で、最高速度は同じ。コンバーチブルであることを微塵も感じさせない見事な動力性能である。

 

怒涛のパワーと猛烈な速さを生み出すエンジンは、フロントミッドシップに搭載され、前後の重量配分は51:49と、ほぼ中立を確保。 その結果、余裕を持ってサーキット志向のマシンを屈服させる足さばきをも披露する。

 

トランスミッションは、ZF製の8速ATが組み合わされ、強力なパワーはカーボン製のプロペラシャフトを介して後輪へと伝えられる。そして、強靭なパワーはアクティブバルブとクアッドエキゾーストを通過して、レーシーなDB11よりも10デジベル大きく、甘美なるサウンドを奏でる。

 

上品さを纏った逞しいパワーは、エキゾチックな魅力に溢れている。

 

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▶風を味方にする空力性能

「DBSスーパーレジェーラ 」は、フロントスプリッター、グランドエフェクター、F1スタイルのリアディフューザー、エアロブレードⅡリアウィングという専用のエアロパーツを備え、フロント60㎏、リア120㎏の合計180㎏のダウンフォースを生み出す。

 

対する「DBSスーパーレジェーラ ヴォランテ」は、クーペより-3㎏の合計177㎏のダウンフォースを生み出す。つまり、屋根を取り払ったネガなど全く感じさせない空力性能を確保し、見事に風を味方につけた。しかも、およそ180㎏というダウンフォースは、アストン史上最大である。

 

「DBSスーパーレジェーラ ヴォランテ」のソフトトップは、8層構造となっており、見事な遮音性を発揮。不快な音を遮断して、心地よいエキゾーストノートを存分に堪能させてくれる。このソフトトップは、14秒から16秒で開閉を完了し、半径2m以内であればリモコンで開閉できる。

 

優雅なフラッグシップ コンバーチブルは、パフォーマンスも技術も妥協のない一級品である。

 

▶快適に、速く走る

サスペンションは、フロントがダブルウィッシュボーンで、リアがマルチリンク式となり、最新の可変ダンパーが装着され、3つのドライブモード(GT、スポーツ、スポーツプラス)が備わる。そして、ESPとトルクベクタリング機能は、より俊敏で軽快なハンドリングを実現すべく、専用のチューニングが施されている。カーボンセラミックブレーキを備えた21インチのホイールは、ピレリP Zeroを履く。

 

この洗練された足回りにより、終始フラットな乗り心地を実現しつつも、路面からは雑味の無いクリアな情報がフィードバックされ、ドライバーは思い描いたラインを駆け抜けることができる。

 

ダウンフォースで証明した技術力は、走りでも活かされる。クーペからコンバーチブルへと変容することで発生するボディー剛性の低下。そして。それに伴う乗り心地の悪化。そんな常識は過去の遺物と一蹴してしまうような甘美で歓びに満ちた体験をさせてくれるだろう。

 

▶上質で心地よいインテリア

ターゲットとなる顧客層が、ヴァンキッシュSやフェラーリ812スーパーファストということであるから、インテリアもスペシャルなものが要求される。週末には、ショートトリップへでも繰り出したくなるような上品で洗練された空間は、もはや飛行機のファーストクラス。

 

ロングドライブでも終始快適で、もう少しこの時間を味わっていたいと思うだろう。それもそのはず、先進装備はほぼ全て標準装備となっており、道に迷うこともなく、帰り道の高速道路も疲れ知らずである。

 

もちろん、カスタマイゼーションは贅を極めたオプションメニューが用意され、顧客の要望に沿って特別な一台へと仕立てられることは、このクラスではもはや当たり前と言っていいかもしれない。

 

▶今後の展開

「DBSスーパーレジェーラ ヴォランテ」の価格は、2019年5月5日の為替レートで、およそ3,680万円から。デリバリーは欧州を皮切りに、今年の夏頃から開始される予定だ。

 

さて、改めて、「DBS スーパーレジェーラ」を眺めて思うことは、曲線美の巨匠「フランク・ゲーリー」を思わせる、美しいシルエット。それは、さながらアスファルトの舞台に佇むアートである。

 


 

Photo Source:ASTON MARTIN

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