400psの新型アウディRSQ3は2モデル展開

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アウディは、コンパクトSUVのホットバージョン「RS Q3」を発表した。「RS Q3」には、通常のSUVスタイルの「RS Q3」と、クーペスタイルの「RS Q3スポーツバック」の2種類のボディスタイルが用意される。

 

どちらのモデルにも、9年連続「インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤー」を受賞した2.5ℓの5気筒ターボが搭載される。つまり、外観は違うが中身は全くの同一。

 

それでは早速、新型「RS Q3」の実力を拝見するとしよう。

 

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▶高回転型の400ps

「RS Q3」には、2.5ℓ5気筒ターボが搭載されるのだが、まあよく回るエンジンなのだ。最高出力の400psは、5,850rpm-7,000rpmで発生。7,000rpmまで回せるのである。かなり気持ち良いはずだ。そして、最大トルクの480Nmは、1,950rpm-5,850rpmと幅広いレンジで力強い加速を続けてくれる。街中を流す、ワインディングを駆け抜ける、高速をクルージングする、どんな状況でもほんの一踏みで一気に加速してくれる。相当愉しいに違いない。

 

このスポーツカー級のエンジンには、7速Sトロニックが組み合わされ、クワトロにより四輪全てを駆動する。このパワーとクワトロがあれば、向かうところ敵なし。どんな状況でも速く走れるだろう。

 

パフォーマンスは、0-100㎞/h加速が4.5秒。最高速度は250㎞/hだが、オプションで280㎞/hまで高めることができるそうだ。同じエンジンを搭載するRS3やTTRSと比べるとやや物足りない数字に映るかもしれないが、何せ図体の大きなSUVでの数値であることを考えると、文句なしだろう。

 

Source:Automann-TV

 

▶やや不満の残る足回り

新型「RS Q3」の足回りは、RS専用のスポーツサスペンションを搭載し、通常のQ3よりも10㎜車高が低く設定されている。加えて、RS専用のチューニングが施されたプログレッシブステアリングが組み合わされているので、コーナーでの身のこなしがよりしなやかに素早くなっている。

 

しかしながら、電子制御ダンパーであるDCCがRSモデルにもかかわらず「オプション」というのが気に入らない。「RS」はアウディのトップレンジのモデルである、基本は全部のせだろう!とどうしても突っ込みを入れたくなる。これに関しては、AUTOJACK一同不満を隠せないことで一致した。

 

とはいえ、「RS」モデルだけに、その他の足回りのオプションは本格的なスポーツ志向。21インチの巨大なホイール(20インチが標準)に、セラミックブレーキなどがオプションリストに並ぶ。ちなみに、アウディのコンパクトSUVでの21インチのホイールの採用は初めての試みだそうだ。

 

とにもかくにも、20インチのホイールに硬く締め上げられたスポーツサスペンションの組み合わせがベースとなると、DCCが標準で装備されていないと「速いけど不快」という一世代前のスポーツカーに逆戻りしてしまうのではないか。SUVなのに長時間乗っているのが苦痛というのは本末転倒。日本導入の際には、是非ともDCCを標準装備としてもらいたい。

 

▶やはり見た目はスポーツバックに軍配

写真を見る限り、見た目はやはりグリーンの「スポーツバック」がカッコ良い。フロントグリルやミラーキャップ、ホイールなどがグロスブラックで統一されており、スポーティな雰囲気を一層強めている。しかも、フォーリングスとRSエンブレムまでグロスブラックで統一する徹底ぶり。なお、ブラックのテールパイプはRSエキゾーストシステムというオプションだそうだ。

 

そして、リアエンドにかけてのなだらかなファストバック風のシルエットが、サイドに盛り上がったショルダーラインと相まって、これまた力強いマスキュラーな雰囲気に一役買っている。コンパクトSUVとは思えない堂々たる存在感だ。

 

外観をぐるりと見渡すと、やはり「RS Q3スポーツバック」の方が欲しいと思ってしまうのは私だけだろうか。

 

▶あえてアナログなのが良い

新型「RS Q3」のインテリアは、ベースのQ3をスポーティに仕立てたもの。もちろんアウディなので最高の質感でドライバーを出迎えてくれる。今回、あえてイイなと思った点は、物理的なスイッチ類が残されていることだ。最近、アウディの上級モデルはドライブ設定やナビなどのタッチスクリーン以外に、エアコンの調整などもすべてタッチスクリーン式になっている。流行りといえば流行りなのだが、タッチスクリーンの最大の欠点は「ブラインドタッチ」ができないこと。視線をいちいち移動させての操作は安全運転にも良くないし、何より面倒だ。

 

この点、新型「RS Q3」のインテリアでは、使用頻度の高いエアコンなどの操作は物理的スイッチ類での操作となっており扱い易い。EVまっしぐらの欧州勢。クルマを操る楽しみという観点からは、「あえてアナログなのが良い」という考えも同時に持ちつつ進化をしてもらいたい。この辺り、ポルシェなどは巧みにアナログとデジタルを融合させており、さすが!と唸ってしまう。

 

▶今後の展開

受注は欧州を皮切りに今月から開始され、今年末には欧州のディーラーの店頭に並ぶようだ。価格は、「RS Q3」がおよそ751万円から(2019年10月10日時点)、「RS Q3スポーツバック」がおよそ770万円からとなる。

 

関連記事:デザインと実用性を一新、新型Q3発表

 

Photo Source:Audi

 

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